COCOA問題での甘いはなし
新型コロナウィルス対策アプリでである COCOA の
android 版で陽性者と接触したことが通知されないとい不具合が発表された
まあ、知りたくなるのは原因。
厚生労働省のプレスリリースによると
本障害は、昨年９月28日のバージョンアップに伴って
生じたものです。その後、本アプリ改修時には、
テスト環境を用いて必要なテストを実施してきましたが、
その際のテスト内容は、本アプリの基盤となっている
接触通知APIから出力される接触リスクに関する値を
前提とした模擬的な検証を行うものでした。
しかしながら、陽性者と接触しているはずであるが
本アプリで通知がこなかった旨の報道を受け、
従来の模擬的な検証に加えて実機を用いた動作検証を
行ったところ、接触リスクに関する値がAndroid端末については
想定と異なる形で接触通知APIから出力され、
その結果、接触が正しく通知されないこととなっていることが
判明したものです。
この発表を理解できる人ってどのくらいいるのだろう？
接触通知APIって何？
例えるならば、
コーヒーが飲みたくて注文したけど、紅茶がでてきた。
が、コーヒーが来ないので途方に暮れるという感じ。
紅茶が出た時に、何で紅茶やねんとつっこみをするところ
なんだろうけど黙ってましたという。
これ発表した厚労省がわかってます？とか思う。
発注した企業の報告をそのまま掲載した雰囲気もある。
対策は以下のように書いてある。
厚生労働省は、本障害の判明を受け、
本アプリ開発・保守運用事業者に対し、
品質管理の徹底を指示するとともに、
厚生労働省側としても正常に動作するかや
不具合がないかを十分に検証した上で
本アプリの納品を受けられるように、
専門家の増員を図る予定です。
今まで徹底していなかったの？増員を図る「予定」？ なんか心細い。
18日にリリースしたアプリでは、実際の端末での検証を行っている。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000741620.pdf
微妙に気になるのが、通知が起こる検証で
アプリの肝とも言える端末間のやりとりの時間が
15分なところを5分多めにとっていること。
意地が悪い見方をすれば 15分の接触で通知がこないんじゃない？
とか思ってしまう。
更に、使用上の注意が必要らしい。
毎日1回再起動してくださいと。
やる人ってどのくらいいるのだろう？と思う
強制終了なんて何？っていう人もそこそこいるのではないか。
責任論が出ない話
このアプリ、パーソルプロセス＆テクノロジーという会社に委託したものだそうだ
更にそこから下請けに出している。
記事では闇とか書いてあるけど
そんな構図は前から存在している形であるので、今更である。
というかほとんどの業界で同じ構図でしょ？と思う。
面白い？のが、一次請けした会社のニュースリリースに
COCOAの不具合に関する謝罪ってないんですよね。
新しいバージョンをリリースした時にさらっとお詫びしていますが。
ソフトウェアなのでバグはつきものです。
Windows だって iOSだって、Androidだって不具合は尽きません。
が、東証のシステムダウンはまだ記憶に新しいですね。
この時って、メーカーの富士通も謝罪して、東証は行政処分されています。
COCOAは新型コロナウィルス対策で重要な位置づけだろうけど、
それが不具合でも、謝罪ってニュースになっていない気もしますがどうして？
国は違う
「失敗の本質」という書籍がある。
太平洋戦争のいくつかの戦いの敗北を組織論の立場で検証した本である。
そこで書かれていることに、大本営が自分が正しいと机上の空論をして、
現場の情報を活かせていないというのがある。
単なる偶然かもしれないが、厚労省 が俺は偉い・正しい でと思考停止しており
COCOAの利用者の声を無視していたとしたら・・・
そもそも、昨年デジタル庁とかできるくらいなので、
国として、ITを駆使するということはまだ先の話
悪いことが重なっているだけかもしれないし、違うかもしれない
これを偉いというならば、偉いってなんでしょうか？
